パニック障害の症状

パニック障害の症状

パニック障害とは

パニック障害は不安障害の中の一つで、特別な理由がないのに突然の激しい発作に襲われ、その発作が何度も起こることで、発作自体の恐怖と、発作が襲ってくるかもしれないという不安に悩まされる症状です。

かつては「不安神経症」と呼ばれていましたが、不安神経症は1980年に米国精神医学会の診断基準で「全般性不安障害」と「パニック障害」に分けられました。

パニック発作

パニック障害の場合、まずパニック発作(パニックアタック)が起こります。

パニック発作は、突然の身体の強い異変が起こり、胸の痛み、めまい、息苦しさ、吐き気、過呼吸、激しい動悸、発汗などが生じます。

この発作は非常に苦しく、あまりに突然に起こるため、「このまま死んでしまうのではないか」と思うくらいです。

胸痛で救急外来に来る人の25%がパニック発作によるものと言われています。

パニック発作は身体的な病気ではない

パニック発作は10分以内にピークに達し、数分で消失します。

長くても1時間以内に治まります。

突然の身体の異変で、胸や心臓などの臓器に関わっているため、身体的な病気であるという心配を抱きますが、パニック発作の場合、救急外来や内科の診療を受けても特に原因は見つかりません。

異常なしという診断が下されることが大半です。

パニック発作で死ぬことはない

一つ分かっていることで重要なことは、パニック発作で死ぬことはないということです。

心臓などの重要な臓器に症状が現れ、「死ぬかもしれない」というすさまじい恐怖に襲われますが、パニック発作は生命の危険がないということを知っておくと恐怖も和らぐでしょう。

パニック発作は誰にでも起こりやすい

パニック発作自体は、毎年、成人の10%に起こると言われるほど、起こりやすい症状といえます。

特に、女性に多く、男性の2~3倍多いと言われています。

多くは、特別な治療を受けずともパニック発作から回復しますが、少数の人はパニック障害へと進行します。

予期不安

突然の強いパニック発作が起これば、「またこんな発作が起こるとどうしよう」と不安になります。

1回だけの発作で終われば、不安も消えていくでしょうが、パニック発作がまた起これば、「次はいつ起こるんだろう」「また起こったらどうしよう」などの不安が生じます。

これを「予期不安」といいます。

パニック発作が起こることを恐れるという不安です。

パニック障害と診断されるのは、不意に理由もなく襲うパニック発作が少なくとも2回起こり、その後はまた発作が起こるのではないかという恐怖感が1カ月以上続く場合です(メルクマニュアル医学百科)。
発作の頻度は個人により大きく異なります。数カ月にわたり毎週または毎日発作を起こす人もいれば、数日間にわたる発作の後、発作のない期間が数週間から数カ月続く人もいます(メルクマニュアル医学百科)。

広場恐怖

パニック発作を恐れる「予期不安」があると、パニックが起こったときにすぐ出られない場所や助けを求められない場所を避けるようになることがあります。

たとえば、電車や飛行機などの乗り物や、エレベーター、渋滞や高速道路の車、映画館、混雑したところなどに行くのが恐く、避けるようになります。

これを「広場恐怖」といいます。

また、パニックを経験した場所も避けるようになります。

広場恐怖が起こると、社会生活に支障をきたします。

広場恐怖の3つのレベル

広場恐怖はその程度によって3段階に分けられます。

  • 軽度…どうしても必要ならば行ける
  • 中度…誰かが一緒ならば行ける
  • 重度…家から出られない

パニック障害の3大症状

「パニック発作」「予期不安」「広場恐怖」はパニック障害の3大症状といわれる特徴的な症状です。

ただし、「広場恐怖」はパニック障害の全員に起こるとは限りません。

パニック障害の7~8割の人が広場恐怖を併発しているといわれています。

パニック障害の人はうつ病や他の不安障害との併存率が高い

また、パニック障害の人は「うつ病」や他の不安障害との併存率が高いことが知られています。とくにうつ病との合併が多く、4割~8割に見られるといわれています。

パニック障害に見られるうつ病を「パニック性不安うつ病」と区別されることもあります。

また、パニック障害に伴う不安をお酒の力で紛らわしているうちにアルコール依存症になるケースもあります。

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ABOUTこの記事をかいた人

よっし~(西川佳宏)

心理カウンセラー/セラピスト(東京・新宿)。得意分野は不安・恐怖の悩み(不安障害、対人恐怖症、あがり症、強迫性障害、パニック障害、PTSDなど)、人間関係(恋愛・家族・職場など)の悩み。柔らかな雰囲気に加え、こころの悩みの本質をやさしく説明するのが得意。公式ブログで分かりやすくこころの仕組みを説明している(無料オンライン講座アリ) プロフィールの詳細はこちら