恐怖症に対する認知行動療法(曝露療法)とEFTの違い

恐怖症カエル

放送大学の「認知行動療法講座」で曝露療法を実際にやっていました。

「認知行動療法」の第9回(全15回)「認知行動療法の技法群(2)—エクスポージャーの基礎とその段階的な進め方」です。

動画をご紹介できないのが残念ですが、文字で簡単に説明します。

曝露療法でカエル恐怖症を克服

レポーターの麻里奈さんが名古屋メンタルクリニックの岡嶋美代先生のセッションを受けて、苦手なカエルを克服するという動画です。

麻里奈さんは、1時間くらいでカエル恐怖症を克服します。

恐怖症に対する曝露療法(エクスポージャー療法)のやり方が実際に分かります。

動画の内容

麻里奈さんは「カエルの表面のイボイボした感じ、ヌルヌルした感じが嫌い」と言います。

まずは、岡嶋先生がかわいいカエルのぬいぐるみを見せます。

すると、麻里奈さんは「連想してしまう~」と気持ち悪がりながら言います。

岡嶋先生「連想するときにどのへんに気持ち悪さがからだに反応してきます?」
麻里奈さん「下からゾクゾクゾクって来て、距離を置きたくなります」

次に、もう少しリアルなカエルのおもちゃを見せます。
表面のイボイボを触ってみることを勧めます。

麻里奈さんは怯えており、身体が熱くなります。呼吸も早くなります。

「その感覚と嫌とか怖いという考えがくっついているからカエル=恐い、嫌となっている」と岡嶋先生は説明します。

麻里奈さんはおもちゃのカエルのイボイボを触ります。

その後、カエルのヌルヌルした感じを克服するために、ペトペトする緑のおもちゃを触ってもらいます。

「それにビックリがくっつくと恐怖になる。それがカエル恐怖症の正体」と岡嶋先生は説明します。

その後、本物のカエルを見せます。
よく観察してもらいます。

そして、徐々に慣らして、ケースの中にいるカエルを手に持ってもらいます。
その後、ケースを開けて、実際にカエルを捕まえてもらいます。

何とか麻里奈さんはカエルを捕まえることができ、麻里奈さん自体、そのすごさに驚きます。
およそ1時間です。

ここまでが動画の内容です。

私の感想

私の感想ですが、荒療治ながら、1時間で克服できれば悪くないですね。

実際に勇気を出せばカエルに触れるくらいの症状であれば、曝露療法での克服も悪くないと思います。

やってみてもいいかなと思えるようであれば、曝露療法をやっているクリニックなどを受診してもよいでしょう。

ただ、私はカエル恐怖症ではありませんが、カエルを触れと言われると、拒否します。

嫌ですよ。気持ち悪いです。

でも、カエルを見ても、そんなに恐いとは思いません。

それなのに、カエル恐怖症の人にカエルを触らせるのはかなり酷じゃないかと思います。

麻里奈さんはよく触りましたよ。すごいです。

ですが、多くの人が本当にできるのかなぁと疑問に思います。

私だったらこうする

私が動画を見ていて感じたのは「タッピングした方が圧倒的に早いのに!!」ということでした。

岡嶋先生「連想するときにどのへんに気持ち悪さがからだに反応してきます?」
麻里奈さん「下からゾクゾクゾクって来て、距離を置きたくなります」

EFTをするなら、ここでタッピング(身体のツボを指でトントン叩くこと)していきます。

EFTはダイレクトにこの感覚を取ることができます。

ゾクゾクゾクって来て、距離を置きたくなる感覚にくっついている感情や思いを問いかけによってもっと拾っていきます。

感情としてはおそらく「恐怖」でしょうが、恐怖以外もくっついている可能性は大いにあります。

また、距離を置きたくなる感覚を感じてもらいながら、何が嫌なのか、恐いのかを拾っていきます。

それをタッピングしていきます。

すると、実際にカエルに触らなくとも平気になります。

恐怖症の原因で大きいのはトラウマ

また、カエル恐怖症は飛び跳ねてビックリすることだけが恐怖の原因となっているわけではありません。

恐怖症の原因で一番大きいのはトラウマです。

カエルだけではなく、何らかの別のものとカエルがくっついている可能性もあります。

たとえば、友達からすごくショックなことを言われたときに、ふとカエルが飛び跳ねたのを見たとき、それを脳がくっつけてしまい、カエル=ショックという回路ができて、カエルを見るのが嫌だ、恐いとなっている可能性があります。

または、カエルから連想されるもの(たとえば緑色やヌメヌメした感じなど)と何らかの別のトラウマがリンクしている可能性があります。

その場合は、トラウマの出来事の記憶までさかのぼって癒すことが根本的な解決策になります。

曝露療法では、そこを引き出せません。
曝露というのはいわゆるトラウマの再体験であり、再体験をさせながら平気になるまで慣らすというのは、実はかなりの荒療治です。

EFT/MRは恐怖症の原因となった場面を呼び起こすことができる

EFTやMRでは、カエルが恐い感覚から、無意識にある、原因となった場面を呼び起こすことができます。

リコールテクニックというテクニックがあり、原因の記憶をかなり高い確率で呼び起こせます。

そして、そのときの記憶にくっついている感情をタッピングで解放すると、その場面を思い出しても平気になり、同時にそことくっついているカエルに対する嫌悪感もなくなります。

曝露療法(エクスポージャー療法)とEFT・MRの違いがお分かりいただけましたでしょうか?

ABOUTこの記事をかいた人

よっし~(西川佳宏)

心理カウンセラー/セラピスト(東京・新宿)。得意分野は不安・恐怖の悩み(不安障害、対人恐怖症、あがり症、強迫性障害、パニック障害、PTSDなど)、人間関係(恋愛・家族・職場など)の悩み。柔らかな雰囲気に加え、こころの悩みの本質をやさしく説明するのが得意。公式ブログで分かりやすくこころの仕組みを説明している(無料オンライン講座アリ) プロフィールの詳細はこちら