ストレスによって起きる病「身体表現性障害」

身体表現性障害

適応障害はストレスによって生じる心のカゼですが、ストレスによって起こる精神的な病気は他にもいくつかあります。

身体表現性障害とは

身体の症状として現れるのが「身体表現性障害」というものです。

ストレスが身体の症状という形で現れたものですが、医学的には原因となる異常が見つからないのが特徴です。

30代以前の若い頃に発症することが多く、男性に比べて女性に圧倒的に多いとされています。

身体表現性障害はアメリカ精神医学会の分類(DSM-Ⅳ)では次の5つがあります。

  • 転換性障害
  • 身体化障害
  • 疼痛性障害
  • 心気症
  • 身体醜形障害

転換性障害

かつてヒステリーと呼ばれた「転換性障害」は、歩けなくなったり、声が出なくなったり、けいれん発作を起こしたりしますが、診察や検査をしても異常はありません。

しばしば、精神的につらい出来事がきっかけとなって発症します。

また、嫌な気持ちを抑圧し続けた結果、身体の症状として現れます。

身体化障害

「身体化障害」は、頭痛、吐き気、腹痛、疲労感など、身体の不調があるものの、診察や検査をしても特に異常がありません。

助けてほしい、構ってほしい、気にかけてほしいという欲求を反映していることがあります。

また、何らかの苦痛やストレスから逃れたいなどの目的から症状が現れることがあります。

しかし、症状を装っているわけではなく、本当に不快な症状があるため、専門的な検査を強く要求し、精神的な問題ではなく身体的な異常が原因であると思っているケースが多く見られます。

疼痛性障害

「疼痛性障害」は、頭痛や関節の強い痛みなどが持続的に生じているにもかかわらず、原因となる身体的異常はないというものです。

激しい苦痛のため、鎮痛剤や精神安定剤が手放せず、依存してしまうこともあります。

心気症

「心気症」は、「自分が重大な病気だ」と思い込んだり、過剰に心配する障害です。

軽い症状なのに、ガンではないかと心配したり、エイズなど、死に至る病ではないかと心配し、検査を受けて異常がないことが判明したにもかかわらず、心配が続き、さらに検査を受け続けたりします。

「医者が何かを見落としているに違いない」「検査ミスかもしれない」などと考えます。

こうしたケースも無意識にあるストレスや不安が、病気ではないかと心配するという形で表れます。

身体醜形障害

「身体醜形障害」は、外見など、身体の一部に欠陥があると思い込み、日常的に長時間も気になってしまう障害です。

最も多い悩みは顔や頭に関するものです。

外見のパーツに極度のこだわりや理想を持っており、現実とのギャップから起こる不快な思考をコントロールできずに苦しみます。強迫性障害との関連も深くあります。

外見に対する自意識が強く、学校や仕事など、人前に出るのを避けることがあります。その結果、社会的に孤立した状態に陥ることもあります。

身体表現性障害の原因

これらの原因は何らかのストレスです。

ストレスが身体の症状や過度の不安・心配として形を変えて現れたものであり、ストレスまで踏み込んだ治療が求められます。

また、本人を精神的にサポートしてくれる環境が弱いとなりやすいと言われています。

そして、症状の原因を心因性ではなく、何らかの身体的な疾患にあると固執し続けると、治療に抵抗し続けるため、克服が困難になります。

ABOUTこの記事をかいた人

よっし~(西川佳宏)

心理カウンセラー/セラピスト(東京・新宿)。得意分野は不安・恐怖の悩み(不安障害、対人恐怖症、あがり症、強迫性障害、パニック障害、PTSDなど)、人間関係(恋愛・家族・職場など)の悩み。柔らかな雰囲気に加え、こころの悩みの本質をやさしく説明するのが得意。公式ブログで分かりやすくこころの仕組みを説明している(無料オンライン講座アリ) プロフィールの詳細はこちら