トラウマ解消はプロの力を借りること

トラウマとは

トラウマの定義はあいまいで、軽い心の傷にも「トラウマ」という言葉が使われがちです。

厳密にはそれはトラウマとは言えません。

トラウマとは下記記事の通り、非常に大きなレベルの精神的ショックを言います。

トラウマとは

2015.07.29

トラウマにどうやって対応するか

私たちは、精神的ショックに直面したとき、自我の防衛機制が働きます。

抑圧、逃避、回避、攻撃、無視、自己正当化、頼る、妄想、ごまかす、快や刺激で麻痺させる、演じる、こびへつらうなどの防衛手段を用いて、苦しみを最小化しようとします。

しかし、これらの防衛機制では対処できないくらいの大きなショックの場合、そのショックをフリーズさせて、解離させます。

そのショックの五感記憶をすべて解離させる場合もあれば、感情だけを解離させる場合もあります。

トラウマ対応はあくまでも非常手段

解離させることで自分を守るのですが、このときの手段はあくまで非常手段です。

非常手段であるがゆえに、副作用も多大です。
なので、急性ストレス障害やPTSDといった症状が生じます。

トラウマによる悪影響

そこまで行かないにしても、解離したトラウマは私たちに悪影響を及ぼします。

トラウマを連想させるような出来事が起こると強い不快感を覚えるので、恐怖症などの症状が起こります。
行動の制限が生じます。

さらに、トラウマを抱え続けるにはかなりのエネルギーを無意識レベルで使うことになります。

また、トラウマを受けると、脳の高度な機能の一部――未来を計画したり、行動の結果を予測したり、不適切な反応を抑制したり――が十分に活性化しないことも分かっています。

身体感覚の不調を抱える人も多く見られます。

トラウマを解消しない限り、問題はついて回ります。

トラウマを解消する方法

トラウマを解消する方法は単純です。

トラウマにくっついている精神的なショック、感情を解放しさえすればよいのです。

とはいえ、言葉で表せるほど簡単なものではありません。

自分で耐えられないくらいのものなので、かなり慎重な扱いが必要です。

トラウマを自分で解消しようとしないこと

自分でトラウマを解消しようとすることは危険なので決してやらないでください。

おそらく自分では無理だと判断できると思いますが。

トラウマ解消はプロの領域です。

インターネットを見るといろんな解消法があふれていますが、軽い精神的ショックでないと使えない方法ばかりです。
インターネットレベルの情報で対処するのは無茶な話です。

たまに有料商材で扱っている人も見られますが、文字で伝えられるようなレベルではないです。
危険だなと感じます。

トラウマ解消をどんなプロに任せればいいか?

では、どういったプロに任せればいいのでしょうか?

一カウンセラーとして私見を述べさせていただきます。

簡単に書けば、トラウマの仕組みや解消法に精通している人、実績を挙げている人でしょう。

私は、EFTやマトリックス・リインプリンティングといった手法を使っていますが、EFTであれば誰でもOKかというとそうではありません。

私の失敗

トラウマを扱う場合は慎重に進める必要があります。
簡単にEFTなどのワークをして、フタが空いて、余計苦しくなったというケースも見られます。

私自身も、そういう失敗があります。
今考えると、大変申し訳ないことをしたと思っています。

今は、安全なフタをいくつも用意して、感情を抑える手段を学んでもらっています。

手法も大事ですが、それよりも扱っている人のレベルが大事かなと思います。

トラウマ解消の手法についての意見

手法で言えば、トラウマを単純に再体験させるようなセラピーは私の視点ではNGだと考えています。
手法について個人的な意見を書いていきます。

傾聴型カウンセリング

カール・ロジャース系の傾聴型カウンセリングはトラウマを再体験させるだけなのでNGです。
傾聴+解消が必要です。
単に傾聴するだけでは、トラウマのことを思い出させてしまい余計苦しくさせてしまいます。

曝露療法

認知行動療法の曝露療法もトラウマを再体験させるだけなのでオススメしません。
もし、曝露療法を用いるのであれば、安全なフタを用意する必要があります。
こちらも曝露+解消が必要です。

TRE/リセット

TRE(トラウマ解放エクササイズ)は筋肉に蓄積されている緊張、ストレス、トラウマを解消するセルフワークです。
セルフワークであるがゆえに、大きなトラウマを持っている人は慎重にやっていく必要があるのではないかと思います。
軽いトラウマには有効だと思いますが、大きなトラウマを持つ人は別のアプローチの方がいいと思います。

TREをより安全化させたリセットという方法もありますが、基本的にセルフワークは日常のストレスや軽い心の傷を癒すものであり、いわゆるトラウマと言えるような大きな心の傷は自分で対処するということ自体に無理があります。

大きなトラウマでなければとても有効な手段だと思います。

EMDR

医療機関で受けるのであれば、EMDRがいいでしょう。
EMDRもEFTと同様にトラウマ時の感情を解消できる手法です。
但し、大きなトラウマの場合は、EFTと同様に安全なフタを用意する必要があるでしょう。
セラピーよりもセラピストのスキルが重要になります。

投薬治療

薬は根本的な解決法にはならないことが分かったうえで、現在の大きな苦しみを抑えるということで短期的に使うのは問題ないと思います。

普通、薬は解決法だと思ってしまうでしょう。
内科、外科を受診すると薬が治療手段です。
同様に精神科でも薬が治療手段ですが、薬がトラウマ自体を解消してくれるわけではないことを知っておく必要があります。
薬はトラウマからの影響を抑えてくれるに過ぎません。

ソマティック・エクスペリエンス

トラウマに対してじっくり安全に向き合いたい人は、ソマティック・エクスペリエンス(SE)もいいでしょう。
安全なリソースづくりにゆっくり時間をかけます。
安全に解消できる手段だと思います。
ただ、安全性を重視するということは、それだけ時間と回数がかかることは理解しておく必要があるでしょう。

センサリー・モーターサイコセラピー

ハコミセラピーが起源のセンサリー・モーターサイコセラピー(SP)もSE同様によいと思います。

他にもトラウマ解消の手法はたくさんあると思いますが、私が現時点で言及できるのは上記になります。

私のアプローチ

私のアプローチは安全な枠組みを作ったうえで、トラウマ時の感情を解放することを目指していきます。

EFTやマトリックス・リインプリンティングという手法を使いますが、これらの手法はトラウマに対して大きな実績を挙げています。
さらにこれまでの経験を踏まえて安全な枠組みを提供しながら進めています。

早い効果が見込まれますが、重度のトラウマの方や精神疾患の症状が重いケースではそもそも感情を解放すること自体に耐えられない場合があります。

そういう方の場合、もっと時間をかけてゆっくり解消していく安全重視のやり方を選択したり、投薬治療と併用したほうがよいケースもあります。

いずれにせよ、トラウマは自分で何とかしようと考えず、実績ある専門家に任せた方がよい領域です。

ABOUTこの記事をかいた人

よっし~(西川佳宏)

心理カウンセラー/セラピスト(東京・新宿)。得意分野は不安・恐怖の悩み(不安障害、対人恐怖症、あがり症、強迫性障害、パニック障害、PTSDなど)、人間関係(恋愛・家族・職場など)の悩み。柔らかな雰囲気に加え、こころの悩みの本質をやさしく説明するのが得意。公式ブログで分かりやすくこころの仕組みを説明している(無料オンライン講座アリ) プロフィールの詳細はこちら