トラウマ、PTSDとうつ病の関係

PTSDを発症した半数以上がうつ病などを併発

PTSDを発症した人の半数以上がうつ病、不安障害などを併発しています。

特にうつ病は併発しやすいと言われています。

PTSDが重症化している場合、うつ病も併発しやすくなります。

うつ病とは

うつの状態のとき、ものの見方が否定的になり、自分がダメな人間だと感じてしまいます。

「私はダメな人間だ」「生きている意味も価値もない」「もう死んだ方がマシ」などと考えるようになります。

憂鬱で気持ちが重い状態が続き、やる気もなくなり、日常生活にも支障が出るようになります。
この状態が「うつ病」です。

集中力の低下や不眠も起こります。

うつ病については「不安障害とうつ病との関係」「パニック障害とうつ病」をご参考ください。

詳しいことはそちらを見ていただきたいのですが、うつ病は心のエネルギーの枯渇状態で生じると考えています。

心のエネルギーの枯渇はどうして起こるか

トラウマに直面したとき、自分で対処できないため、その場面と場面にくっついている五感や感情をまとめてフリーズさせて閉じ込めます。

そこには莫大なエネルギーがあります。

それを抑え込むにはエネルギーを要するので、エネルギー消費量は激しくなります。

さらに、急性ストレス障害、PTSDによる精神的、肉体的な苦痛で、ネガティブな思考ばかり湧いてくるでしょう。

トラウマ自体の恐怖、次にまた起こるのではないかという不安、フラッシュバックや過覚醒の症状に対する恐怖、PTSDが治らない不安など、たくさんの恐怖や不安に悩まされます。

そもそも恐怖を感じたくないので、恐怖を抑圧することになります。

感情のエネルギーは抑圧してもなくならず、むしろ抑えることにエネルギーを使い、さらに心のエネルギーを消費することになります。

また、恐れ、不安だけではなく、怒り、悲しみ、絶望感、あきらめなど、たくさんの感情が湧き起こり、これらも心のエネルギーを消費する原因になります。

そのため、心のエネルギーが枯渇しやすい状態になり、うつ病が発生しやすいのです。

トラウマに対して心理療法(セラピー)をするには心のエネルギーが必要

ここで重要なのが、トラウマに取り組む心理療法を行うにはある程度の心のエネルギーがある状態でなければ対処できないということです。

トラウマと向き合うにはかなりのエネルギーが必要です。

そこに閉じ込めた感情を解放していく必要がありますので、そのワークに耐えられるだけのエネルギーがいります。

うつ状態で心のエネルギーが枯渇しているときはトラウマワークは不向きです。

対処できない状態でワークすると解消できないので余計に悪化させることになりかねません。

うつ状態になるまでPTSDを放置していれば、症状が重くなるため回復も遅くなります。

そのため、PTSDの初期の状態で心理療法を受けることが望ましいです。

うつ病とPTSDを併発している場合は、クライアントの状態に応じてケースバイケースですが、うつ病に対処しながら、エネルギーをある程度回復させた後でトラウマワークに取り組みます。

次はストレス障害の治療(克服)法を見ていきましょう

急性ストレス障害の治療(克服)法

2015.08.01

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よっし~(西川佳宏)

心理カウンセラー/セラピスト(東京・新宿)。得意分野は不安・恐怖の悩み(不安障害、対人恐怖症、あがり症、強迫性障害、パニック障害、PTSDなど)、人間関係(恋愛・家族・職場など)の悩み。柔らかな雰囲気に加え、こころの悩みの本質をやさしく説明するのが得意。公式ブログで分かりやすくこころの仕組みを説明している(無料オンライン講座アリ) プロフィールの詳細はこちら